はじめに

内装のカスタマイズの大物と言えば、やはりシート交換。GR86は基本的にグレード毎に統一の内装色・シートになっており、あまり個性を出す事が出来ません。

当然シートを交換すれば大きく個性を出す事が出来ます。ただ純正部品もかなりの大きさになりますので、なかなか手が出しにくいカスタムであることも事実…。

しかし、やはりアフターシートメーカーのシートは非常に良いもので、変えたときの満足感はかなり大きいものです。

今日はシートカスタムについてじっくり考えていきましょう!

GR86純正シートはどうなのか

RZグレードシート(←赤内装、→黒内装)
SZ・RCグレード純正シート

まずGR86の純正シートを見ていきましょう。

結論、GR86の純正シートは、非常に良いものになっています。見て頂いた通り、どのグレードのシートもバケット形状になっており、ある程度太もも・腰・肩の部分で運転姿勢をホールドしてくれる形状になっています。

なおかつRZグレードのシートに至っては、革+アルカンターラのコンビシートになっており、材質的な高級感も素晴らしいです。

全面本革にすると、高級感は出るのですが、どうしても衣服との摩擦が少なくなり滑りやすくなります。そこでアルカンターラとのコンビにすることで、運転中も体が滑ってズレることを防ぎ、快適に運転できるようにしてくれています。

こんな事を言ってはこの記事の存在意義がないですが、とりわけRZのシートに関して言えば十分以上の良いシートと言えると思われます。

シート交換が必要な人とは??

シート変更が必要な人は大きく2つに分類されます

  • 4点以上のシートベルトを使用したい人(=サーキットやドリフトなどのスポーツ走行をしたい人)
  • 内装に人とは違う雰囲気を求めたい人

4点以上のシートベルトを装着するにあたって、純正シートは致命的な弱点があります。

それはベルトホールがないことです。

この肩ベルトを通す穴ですね。

背(座高)の極端に高い人であれば、純正シートの肩口からベルトを回せば姿勢をホールドできるかも知れませんが、日本人の大半がなかなかフィットしないかと思います。

こんな形で4点以上のハーネスを付けたい場合は、社外のシートを入れる必要があるわけですね。

もちろん、バケットシート(特にフルバケット)を入れることで運転姿勢を保ちやすくなり、結果運転疲労の軽減につながるケースもあります

2つ目の内装の特別感…は、言うまでもないでしょう。

シートにはメーカーロゴが刻印されていることも多く、外からも非常によくわかります。

赤のシートなんかが入るとより内装がスポーティに見えますね。

シートカスタムは内装のカスタムでありながら、外からの見栄えも変わる1粒で2度おいしいカスタムとなります。

シートの選び方

まずシートには大きく2種類あります。

種類乗降性ホールド性重量リクライニング向いてる用途
 セミバケット 良い 甘い 思い あり ストリート
 フルバケット 悪い 高い 軽い なし サーキット

簡単に言えばセミバケットはリクライニングができて締め付けの少ないシートです。

乗降性に優れリクライニングがあるためドライビングポジションの自由度もあります。また後述しますがフルバケットがリクライニング(シートを倒す)こちができない関係上、2枚ドア+4座の車の場合、運転席にフルバケを入れた場合、助手席のシートはフルバケを入れることが出来なくなります。後部座席へのアクセスが困難になるためです。必然的に助手席は(乗車人数の記載変更をしない限り)セミバケが必須となります。

フルバケはまさに逆で、乗降性は高くせりあがったサイドサポート、さらにそれがFRPなどで一体成型されており、つぶして乗り降りすることができないため非常に乗降性が悪くなります。しかしその代わり、体をがっちりとホールドしてくれますので、ハードなドライビングでも姿勢が崩れることはなく、運転に集中することができます

また、リクライニング機能・サイドエアバッグが排除されていることもあり、シート重量が非常に軽いです。

GR86の場合は純正シートが約17.3kgありますが、一般的なフルバケットシートは4~5kgです。

1脚で12kgの軽量化になります。走り出しの乗り味が変わるのがわかるくらいの軽量化になるでしょう。

おすすめのシート

シートは様々なメーカーから発売されていますが、国内で購入可能なシートメーカーは大きく2社、BRIDERECAROです。

BRIDE社は日本のシートメーカーで、様々なレーシングドライバーが商品紹介をしていますので、目にする機会も非常に多いでしょう。

純国産という事でとても安心感もありますし、様々なワンメイクカップ、GT車両に採用されていますので、非常に信頼のおけるメーカーですよね!

edirbというワンランク上の上質なシートのラインナップも用意されており、幅広いラインナップの中から自分に合ったシートを選ぶことができます。

BRIDE ブリッド ガイアス GIASIII FRP製シルバーシェル ロークッション レッド リクライニングシート G62BSF 送料無料(一部地域除く)
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おすすめはこちらのセミバケットシート、GIASⅢです。

セミバケットでリクライニングもできるのですが、何よりもこのシートの特色はフルバケットシートに匹敵するホールド性になります。

実際に何度か乗ったこともありますが、目をつぶって乗ったら本当にフルバケと差がないくらいのホールド性です。

特にGR86のような後部座席のあるクーペの場合、どうしても後席へのアクセスを考えると運転席にフルバケを使えば、助手席にはセミバケをつけねばならず、シートの統一が出来なくなります。

しかしこのシートであれば、車検対応の状態でシートを運転席、助手席そろえ、なおかつホールド性も妥協しなくて済みます。

かなりお値段は張りますが、運転席・助手席ともにシート変更したい場合は非常におすすめです。

続いてはRECARO社のおすすめシートを。

RS-G ASM LIMITED Ruby SBRのフルバケットシートをご紹介します。

こちらはオートバックス系列のレカロ正規代理店、ASMの限定モデルです。RS-Gというフルバケットシートの基本モデルをベースに、素材にアルカンターラを使用し赤ステッチを配した所有欲をくすぐるモデルです。

僕も自分のGR86にはこれを装着しています。

※助手席はセミバケのSR-6です

もちろん純正シートもかっこいいですが、やはりフルバケを装備すると雰囲気が変わりますね!

赤ステッチはもともとのRZ赤内装ともマッチしており、非常に気に入っています。

個人的にはBRIDEは比較的腰回りにゆとりがあり、太ももメインの下半身で体の動きを止めるイメージです。比較的フルバケでもそこまできつさはなく、多少体を動かす事ができる感じです。

逆にRECAROは腰をがっちりとホールドして、腰・肩の上半身で体の動きを止めるイメージです。一度ドラポジを取ってしまえば身体が基本的に動きませんので、無駄な動きがなく腰痛や疲れが起きにくくなります。

どちらが良い、悪いではなく、こればっかりは結構好みがあると思います。

車を運転するときに最も長く体と接しているのがシートになりますので、納得できるまで試座して決めましょう!

できれば、お友達の車などで30分~1時間くらい試走ができるとなおよいですね!

終わりに

いかがでしたでしょうか。

通販なんかで確認すると、安いシートもいくつか出てくるのですが、やはりシートはブレーキやミッションに次いで安全性にも関係する重要な部品です。

できればしっかりとしたメーカーの物を取り付けたいところですね!

特にフルバケに交換すると軽量化の恩恵もあり走り味がかなり変わります。

BRIDEは基本的に受注生産ですが、RECAROは基本在庫がありますので、取り付けようと思えば商談から取り付けまで大体1か月くらいで済んでしまうのも魅力でしょう。

ぜひ興味を持ったら、試座できるお近くのカー用品店に行くことをお勧めします!